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●育成方法●

 【温度】
種類ごとに適切な温度管理をするのは難しいと思いますが、できるだけ10-25℃の範囲を越えないように栽培するのが無難だと思います。また、赤道近辺の高地に生息するものがほとんどですので、基本的には季節による温度差を必要とするものは少ないと思いますが、生育・開花には、昼夜で10度程度の温度差は必要のようです。実際の栽培にあたっては、18-25℃程度での温度条件で、低温種まで問題なく生育しています。しかし、もともとの自生地との著しい温度環境の違いは、ストレスの原因になると思います。
自生地の高度差による分類 高度 昼温  夜温
warm=高温種(低地種)  300-1500m 22-27℃  15-18℃
intermediate=中温種(中間地種) 1500-2500m 20-25℃  12-15℃
cool=低温種(高地種) 2500-4000m 15-20℃  9-12℃


【光線】

10000-15000Lx(ルクス)程度が無難で、夏季は直射日光は避け、50-70%の遮光が好ましいようです。日本の夏では冷房設備などがない場合に、光線による温度の上昇を和らげる必要があります。涼しい環境を保てれば、しっかりと長時間光線にあてることで、厚くしまった葉になります。
特にチョコエンシスは葉が棒状に厚く、強い遮光下では、光線不足のカトレアのように、葉がだらんと垂れてしまうので、それなりの光線量が望ましいように思われます。また、直立性の種類、逆に葉が横に広がる種類のものなど草姿にもバラエティがあり、それぞれに異なる光環境を好むように思われます。
蛍光灯などの人工光源に大きく依存した環境での栽培の場合は、やはり自然光での栽培と比べると物足りない印象です。できれば間接的にでも太陽光線が入る環境が望ましいと思います。人工光源を使用する場合は5000Lx以上が望ましく、2000Lx-3000Lx程度では、成長が鈍るように感じられます。また可視光線量による灯具の選択は、あくまで目安のひとつに過ぎないと思いますので、植物の育成に適した波長を持つ専用の照明などの使用がオススメです。Lxメーターで計測すると、蛍光灯や温室の棚下の光線不足等をチェックできます。
照度 目安 育成 開花
25000-30000Lx 夏季50%遮光下快晴・冬季遮光無のごく快晴   慣れれば意外に平気   状態が良ければ良好 
20000-25000Lx 夏季50%遮光下好天・冬季遮光無の快晴  慣れれば意外に平気  状態が良ければ良好 
15000-20000Lx 夏季50%遮光下・冬季遮光無の薄曇り 状態が良ければ旺盛 良好
10000-15000Lx 夏季70%遮光下・冬季遮光無しの曇り 良好〜旺盛 良好
5000-10000Lx 夏季70%遮光下で薄曇り・冬季遮光無しの本曇り 緩慢〜良好 良好
3000-5000Lx 夏季70%遮光下で本曇り・冬季遮光無しで本曇り   緩慢  緩慢
3000Lx以下 夏季70%遮光下で雨・冬季遮光無しで 雨 緩慢   緩慢

※目安は直射日光が入らない状態のイメージです。太陽光線が直接当たる条件下では、照度はもっと高い数値を示します。
※私の管理する屋上冷温室では、夏でも50%の市松遮光ネット1枚で管理しています。直射日光が入る時間帯には、照度計は3〜4万lxの数 値を示すこともありますが、それで葉やけするような事はありません。
※しかし、購入直後はいきなり強光下にはおかない方が良いと思います。



【湿度】

雲霧林産のレストレピアの場合、特に夜間は80%以上の高湿度が適当と思われますが、風の当たり方、温度、鉢・コンポスト等、その他の条件次第でも変化します。ただ、乾かし気味に管理すると新芽の展開時に、芽を包む鞘の部分が先に固まってしまい、葉がアコーディオン状に奇形化して展開する原因のひとつになる場合があるようです。(微量要素の欠乏によっても、展開時の葉の奇形など、同様の症状が出る場合があります。)空気の乾きやすい環境や、エアコンなどの空調を入れる場合には注意をして、こまめなシリンジを心がけると良いと思います。我が家ではクーラー室に出入りするたびに床に水を撒いています。

【風】

適度な空気の動き(煙が軽く動く程度の微風)は必要のようです。風が株に直接あたり続けると、過度な水分の発散をさせてしまいます。また空気が乾燥したり、コンポストが乾きすぎないように注意が必要です。特に過密栽培の条件下では夜間は大気中のCO2をしっかり撹拌させる事が望ましいと思います。

【水やり】

常にコンポストが適度に湿っている状態が良いようです。しかし、鉢内の過度な水分の滞留よりも多少の乾湿の差がある方が根がたくさん張ります。まだほんのり湿り気が残っているようなタイミングで次の水やりを行います。鉢内の土壌?環境が整っている状態であれば、過湿をそれほど気にする必要はありません。

【肥料】

成長期には、一か月に一回程度、ごくごく薄い液肥を与えます。例えば規定量が1000倍のものなら3000〜4000倍程度に薄めた液肥の方が安全です。液肥を与えてから1週間位で、株に変化が表われます。基本的には、濃いめの肥料や、何かひとつの肥料分に特化したものは避けるようにしています。。植物体内や鉢内での要素は拮抗作用によってバランスが保たれているので、何かひとつの要素の過剰は、そのものの過剰害だけではなく、他の要素分の欠乏症状も引き起こします。株の健やかな成長を損なわない為にも、腹八分目のバランスの良い配合の施肥が無難だと思います。


【植え込み材】


「水苔」
素焼き鉢に水苔が無難です。プラ鉢との組み合わせでは保水性が高まります。植え替えの面倒臭さを除けば、鉢内がふんわり湿ったとても良い状態がキープしやすく、保肥性もよく、たまに薄い液肥などを与えるだけで済み、施肥管理もしやすく思います。また、未活着の株には、しっかりと草体を固定できる水苔が、植え替え初期の根の生長を妨げません。しかし水苔植えで良く育った株ほど植え替え時に労力を要します。

「バーク」
一番のメリットは植え替えのしやすさではないかと思います。良く成長したレストレピアの細い根と水苔の組み合わせは、植え替えの際に、古い水苔をほぐしとるのがとても大変です。細かいバーク等なら簡単に植え替えできるので、とても便利です。デメリットを上げると、「やや乾きやすい・肥料もちが悪い・未熟なバーク系資材は窒素不足になりやすい・根がまわるまで株の安定性が悪い」という点でしょうか。水苔に比べて水が抜けやすいので乾きすぎないように気をつけます。また、水苔に比べて施肥のペースが多くなりますが、逆に肥料の与えすぎにならないように注意が必要だと思います。

「洋ランソイル」
松の樹脂の粉末にパーライトをミックスした植え込み材です。毛細管原理による保水管理のしやすさが特徴です。植え込み材の外側も内側も均一に乾くので、根腐れしにくいようです。現在我が家で栽培しているレストレピアを中心に、この植え込み材を使用していますが良い結果が出ています。キタ・プラントさんで販売されています。 使用した感想をまとめたページはこちら。
キタ・プラント http://www005.upp.so-net.ne.jp/tenken/
761-2304香川県綾歌郡綾川町萱原188−2 087-882-2807.Fax087-882-2807


「ミックスコンポスト」
軽石や日向石などを使ったミックス系はバーク以上に乾きやすいと思いますが、周辺湿度が高く毎日ジャブジャブ水やりできる環境なら良いと思います。施肥に関してはバーク以上にこまめな実施が必要です。極めて薄く水に溶かしたもので、潅水代わりに与えるのも良いと思います。植え替えに関しては、軽石やベラボンなどに根が張り付くので、粒の大きいもの(重いもの)を使うとばらした際に張り付いた根が折れやすいので注意が必要です。

「ヘゴ」
海外のナーセリーから購入した株がヘゴ付されていたりして、とても雰囲気が良いと思います。しかし、鉢植えに比べると、保水性が著しく劣るので、水苔で根を巻いた方が管理が楽です。ワーディアンケースなど高湿度をキープできる環境でなければ、乾きやすさの為に、良好な管理は難しいと思います。雰囲気を楽しみたいとか、壁面利用による省スペースなどの目的がなければ、あまり実用的ではないかもしれません。また、ヘゴ板については現在入手もしずらいようです。

「コルク」
ヘゴと比較しても保水性が著しく劣ります。水苔で根を巻くようにでもしないと、単品使用は、基本的にレストレピアの栽培に取り入れるのは難易度が高いと思います。



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◆レストレピア栽培記録・南米高地原産の不思議な蘭の花◆