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●アミール●



【設置】

まず設置についてですが、かなり重量がありますので、取扱い説明書に記載の通り、大人2人での作業が安全です。かなりの力仕事ですので、例えば底面にエアコン付の背面パネルを組み付ける作業などは、持ち上げた背面パネルを支えきれないと、誤って底面の水受け部分を傷つけてしまう恐れもあります。あまり力仕事に自信のない方は、どなたかの協力を得て作業された方が良いと思います。

組立方法自体は、接続部分の蝶ナットを手で絞めこんで固定していくもので、とても簡単でした。最後に底部の脚のボルト部分を、スパナを使用して閉めこんだり緩めたりして、高さやケースのゆがみを調整するのですが、そこで少し手間取った程度です。
それと、設置場所にも検討が必要です。特に通常タイプのケースはサイズも大きく、クーラーの吸排気の点から、背面には40cm以上のスペースを空けての設置が必要との事です。扉の開閉時のスペースも見ておかなくてはなりません。また重量については、本体のみで標準サイズが129kg、ハーフサイズで95kgとなっていますので。念のため設置場所の床の強度の確認が必要です。

【稼働音と排気】
クーラー稼働時の運転音は比較的大きい音がします。例えば同じ部屋のTVの音量が小さめだと、少し聞き取りにくい位の音です。私自身はあまり気にしていません。むしろ、そういった運転音も含めてきちんと作動しているケースを眺めているのは楽しい時間です。

私のように完全に趣味の部屋に設置する場合であれば、ラン熱中症の方なら全く気にならないと思いますが、リビング等の居住スペースに設置する場合は、ご家族のいらっしゃる方は、周囲の方の理解が必要かもしれません。ちなみにこの運転音は、設定温度によって、クーラーがついたり消えたりしますので常時音がするわけではありません。

また、運転中に熱交換で暖まった空気が室内にそのまま排気されるので、部屋がかなり暑くなり、いくらか湿度も上がります。6月のもともと室温が23℃程度の日中に、アミールの稼働(25℃設定)により30℃以上まで上昇しました。

当初は排気ダクトなどを自作するなどして、クーラーからの排気を建物の外に逃がせないかと考えましたが、色々な課題にぶつかり諦めました。

現在、暑さが気になる時は、部屋に備え付けの2.2kwのセパレート式エアコンで冷房運転するか、除湿運転することで対応しています。いっそのことアミール内の設定温度にあわせて、部屋のエアコンで室温をコントロールしてしまえば、ケース内のクーラーはあまり稼働しなくなりますので、運転温と排気の問題はある程度解決します。私の部屋のエアコンは最低16℃設定まで可能なので、試してみましたが、それではさすがに寒くてとても長時間はいられませんでした。

【温度】
昼温25℃、夜温15℃で設定しています。オプションのコントロールボックスを使用することによって、昼温と夜温の切り替えが自動で行われます。昼夜の温度変化が必要な蘭栽培において、この機能はとても助かります。私はクールオーキッドの栽培に利用していますが、温度設定は自由にできますので、例えばカトレアやパフィオ、胡蝶蘭といった様々な蘭に対応できるようです。付属の本の中には、他の植物や動物の飼育例も載っています。

【光線】

我が家の設置場所は、全く太陽光の望めない場所です。一段につきオプションの20W3波長型蛍光灯を4本ずつ設置していましたが、屋上冷温室からの移動直後に株の成長が止まりました。環境の急変という要因もあるのかもしれませんが、思い当たる一番の違いは光源の変化でした。補助光という位置づけでしたら、付属の蛍光灯で充分なのかもしれませんが、我が家の設置場所は全く自然光が入り込まない場所なので、少しでも環境を整える為、蛍光管をより植物育成に適しているものと交換しました。
光合成に必要なのは、赤色(640〜690nm)次に青色(420〜470nm)の波長といわれています。光合成に重要な赤色(600〜690nm)と、青色(420〜470nm)に、遠赤色光(730nm)の波長を加えると相乗効果で光合成がさらに促進する効果をエマーソン効果と言うそうです。この事を念頭に置いて植物育成に適した蛍光灯を探し求めるとかなり候補が絞られました。
どのようなものが適しているのかはその製品の分光分布図を見ながら判断していきました。
まずはオプションの灯具に付属している3波長型蛍光灯の分校分布図では、光合成に適した波長域の一つである青色の波長を含みます。赤色の波長については、620nm付近にピークが見られますが、最も有効とされる660nm付近の波長についてはほとんど含んでいません。ちなみに真ん中の緑の波長の数値が高いのは植物の育成とは関係ないとされていますが、物が人間の目に綺麗に見えます。この蛍光灯を葉野菜などの栽培に使用している例もあるようですし、何より正規付属品ですので、効果についてもきちんと検討されていると思います。しかし、せっかくなので蛍光灯の種類についても、さらにこだわって見るのも楽しいと思います。

■植物育成蛍光灯■
上記の分校分布図はNECの植物育成蛍光灯ビオルクスシリーズのものです。ビオルクスBRを基本として、演色性(鑑賞性)を強化したHGと、遠赤色光をプラスして光合成への効果をより高めたBR-Aの3種類が販売されています。
ビオルクスシリーズを使用する場合、BR-Aをベースにして、徒長防止の為に、BRとの組み合わせが良いのではないかと思います。また演色性の高いHGは人間の目にも植物が綺麗に見えますので、好みによって取り入れても良いと思います。

■高演色蛍光灯■
   
こちらは高演色蛍光灯と呼ばれるもので、太陽光に近いスペクトル特性を持っています。
色を忠実に再現する蛍光灯で、印刷物などの色検査用、病院の診察室の他、美術館や博物館などで使用されていますが、植物の光合成にもとても有効な蛍光灯だと思います。
最近はLEDでも高演色タイプのものが製品化されていますので、そちらを取り入れてみるのも面白いかもしれません。

■熱帯魚用蛍光灯■


最後にスドーというメーカーから販売されている熱帯魚用の蛍光灯で、数種類ある中で、上記の3種類の組み合わせが良いのではないかと考えました。まず一番左側はトロピカルレッドという商品名で、植物の光合成に適した660nm付近の波長しっかりカバーしています。次に真ん中の蛍光灯はカリビアンブルーという商品名で、青色の波長に特化しています。最後に右側はオセアニアンホワイトと言い、太陽光の持つ波長を再現した蛍光灯で、前記の高演色タイプのものと同等、あるいは類似の特性のものだと思います。
この3種類を組み合わせて照射することで、良い結果が得られるのではないかと思い、現在我が家でも取り入れています。

今後も、株の成長具合を見ながら、蛍光灯の種類を交換していくかもしれません。また、完全室内栽培で蛍光灯の限界を感じるようであれば、最新のLEDやメタハラなども試してみたいと思います。
また、いろいろと調べてみると、太陽光からの採光を光ケーブルを通して室内に照射するシステムも市販されているようです。これも室内栽培などでの日照不足の解決策の一つになりそうです。
稼働してから間もないので、しばらく様子を見ていくことになりますが、私の設置環境の場合、唯一の不安要素であり最大の課題はこの光線についてです。ここがクリアできれば、完全室内でのアミール栽培はかなり楽しいものになると思います。試行錯誤しながら取り組んでいきたいです。
ちなみに、今後様々な理由でアミールの導入をお考えの方は、設置場所についてはわずかなりとも自然光の恩恵を得られる環境をオススメします。
最後に、点灯時間は9:00〜21:00です。クーラーかヒーター用のコントロールボックスで蛍光灯の時間設定ができる仕組みになっています。


【湿度】

日中はエアコンの稼働時に湿度が低下しますが、加湿器を常時作動させていることもあるのか、概ね40%〜50%を維持しています。夜間にはエアコンの設定による温度の低下に伴い、80%ほどまで上昇します。ちなみに夜間に部屋の温度自体を16℃に設定していた時は、ケース内部のクーラーはほとんど作動せず、朝まで湿度計の針は100%をさしていました。また底面にある程度水をはることができますので、それでも湿度の維持に多少の効果はあると思います。

【風】

エアコン作動時にも強い風が発生しますが、内気扇も常時作動させているため、ケース内は常に一定の空気の循環があります。よりきめ細やかな空気の循環をしたい場合は、複数の内気扇があった方が良いと思います。風が直接当たる鉢は、用土の乾きも早くなりますので、注意が必要です。クーラー作動時の風が直接当たる場所も同様ですので、透明の塩ビ板でガードしています。

【水やり】

エアコンの稼働時に乾燥する為か、乾きの早いところでは、水やりの翌日の午後には乾きはじめます。風の流れや、植え込み材の工夫でも調節できると思います。水やりの時はその都度ケースから出しています。蛍光灯などにも防水の工夫がされていますし、オプションで下部の棚への水の滴りを防ぐための水除けプレートもありますので、忙しいときはケース内での水やりも可能だと思います。

【肥料】

液肥を10,000倍程度に希釈して与えていますが、頻繁な水やりを考えると、マグアンプなどの置肥を利用した方が、手間がかからないかもしれません。頻繁な水やりにあわせて極薄目の液肥の希釈液を与える方法は、かなり手間がかかります。

【CO2】

CAM植物であるランは夜間に取り込んだCO2をもとに、日中の光合成を行ないますが、CO2の吸収が不十分な場合には、光合成効率が落ち込むそうです。ケース内の密閉された空間でのCO2不足を補うために、タイマー制御で添加可能です。


アミールの購入を検討されている方は下記よりお問い合わせください。

アミールホームページ: http://www.megreen.net/plant/ami1.html
販売業者:  鈴木工業株式会社 Megreen事業部
販売責任者: 小林 一三さん
住所: 岐阜県中津川市駒場1153
TEL: 0573−62−0207
FAX: 0573−65−6352




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